B2B取引はB2C取引とは異なり、銀行振込や口座振替などによる掛け売りが一般的で、キャッシュレス化が進んでいないのが現状です。そんな中でBIPSは、取引先がクレジットカード決済に対応していない場合でも、請求書の支払いをクレジットカードで行える仕組みとして注目されています。
BIPSを活用することで、資金繰りの改善や経理業務の効率化などの効果が期待できます。当コラムでは、BIPSの仕組みとメリット・デメリットや利用の流れについて解説いたします。
SBPS請求書カード払い
「手元の資金が一時的に不足し、外注費や仕入れ費用の支払いが遅れそう」「急な支払いが発生した」「キャッシュフローを改善したい」そんなお悩みありませんか?
SBペイメントサービスが提供するSBPS請求書カード払いで、支払いを最大60日先延ばしすることが可能です。
目次
BIPSとは
BIPS(Business Invoice Payment Service)とは、クレジットカード決済に対応していない取引先への請求書の支払いを、買い手企業がクレジットカードで行えるようにする仕組みです。BPSP(Business Payment Solution Provider)とも呼ばれています。
B2B取引では銀行振込や口座振替による決済が一般的ですが、一時的に資金繰りが厳しくなるケースが珍しくありません。BIPSを活用することで、買い手企業がクレジットカードで支払い、代わりにBIPS事業者が取引先へ銀行振込を行います。これにより、売り手企業は従来どおり銀行振込で代金を受け取れる一方、買い手企業は柔軟な資金繰りが可能となります。
BIPSが注目される理由
BIPSが注目される背景には、中小企業を中心としたクレジットカード決済ニーズの高まりがあります。
当社SBペイメントサービスの調査によると、B2B決済(企業間決済)の手段として銀行振込(32.9%)と口座振替(16.7%)が約半数を占める一方、クレジットカード決済は15%程度と低い水準です。さらに、約半数の企業が「取引先への支払いが遅れた経験がある」と答え、約6割の企業が「取引先がクレジットカード決済に対応していたら嬉しい」と回答しました。(出典:SBペイメントサービス「BtoB取引における決済・購買に関する調査」)
また、企業間決済の電子化推進の一環として約束手形が2027年3月末に廃止予定であり、その代替となる決済手段へのニーズが高まっていることも要因です。約束手形の廃止理由や対応策については、以下の記事で詳しく説明しております。

約束手形は2026年度末で廃止?廃止の理由と対応策を解説
さらに、当社が初期参画企業として登録している「BIPSA(請求書カード払い協会)」という業界団体が2025年12月に設立されたことで、BIPSへの注目がさらに高まりつつあります。
BIPSの仕組み
BIPSの仕組みについて、次のポイントから解説いたします。
- BIPSがB2B決済を仲介する仕組み
- BIPSを利用したB2B決済の手順
- 双方の運用変更の負担がかからず利用可能
BIPSがB2B決済を仲介する仕組み
掛け売りが一般的なB2B取引では、買い手企業が銀行振込や口座振替で代金を支払い、売り手企業が入金を確認します。BIPSを利用すると、買い手企業がBIPS事業者へクレジットカードで支払い、BIPS事業者が売り手企業へ銀行振込で代金を支払います。そのため、クレジットカード非対応の請求書でも、買い手企業はクレジットカード決済が可能なのです。
BIPSを利用したB2B決済の手順
BIPSを利用した企業間決済は、一般的に次のような手順で行われます。
- 取引先から請求書を受け取る
- BIPSに請求書情報を登録する
- 支払いに利用するクレジットカードを指定する
- 請求書の金額と利用手数料の合計額をクレジットカードで決済
- BIPS事業者が取引先に代金を振り込む
- 買い手企業はクレジットカード会社から後日利用代金を請求される
取引先との支払い期日を守りながら、実際の資金流出をカードの引き落とし日まで繰り延べることができます。
双方の運用変更の負担がかからず利用可能
売り手企業は、従来どおり銀行振込で代金を受け取ることができるため、クレジットカード決済システムの導入や加盟店契約などは必要なく、決済手数料の負担も生じません。また、BIPSを利用していることが売り手企業に伝わることもないため、従来の取引条件や売り手企業側の運用フローを変えることなく、請求書のクレジットカード決済が可能です。
BIPSを利用するメリット
BIPSを利用することで、事業者さまは次のようなメリットが期待できます。
- キャッシュフローの改善
- ポイント還元を受けられる
- 経理担当者の業務効率化
キャッシュフローの改善
企業間決済にBIPSを利用することで、クレジットカード会社の締め日や支払い日に応じて、資金流出を最大60日まで先延ばしできます。資金繰りに余裕ができるため、売掛金の入金や急な支出が発生した場合でも、手元資金を確保しやすくなります。
ポイント還元が受けられる
クレジットカードで決済するため、ポイントやマイルなどの特典を受けることができます。例えば、ポイント還元率1%の法人カードで毎月100万円を決済した場合は、年間12万円相当のポイントが貯まる計算です。ただし、請求書カード払いには所定の手数料がかかるため、実質的な経費削減効果はBIPSの利用条件によって異なります。
経理担当者の業務効率化
従来の銀行振込によるB2B決済では、振込先情報の管理や振込手続きなどの付帯業務が発生するため、取引先が多い場合は経理担当者の負担が大きくなります。BIPSを利用した決済では、オンラインで請求書情報を登録してクレジットカード決済を行うだけで、請求書の支払い手続きが完了します。支払いがクレジットカードに一元化されて経費管理も行いやすくなるため、経理業務全般の効率化につながるでしょう。
BIPSのデメリットや注意点
BIPSの導入を検討する際は、次のようなデメリットに注意が必要です。
- 利用手数料の発生
- クレジットカードの利用限度額に依存
- 決済可能な請求書の制限
利用手数料の発生
BIPSは決済額に応じて手数料がかかり、クレジットカードの利用代金に加算されます。銀行振込は振込手数料のみですが、BIPSは決済額が多くなるほど手数料の負担も増えます。そのため、事前に各社サービスの料金体系を比較し、利便性と手数料のバランスが取れたサービスを選ぶことが重要です。
クレジットカードの利用限度額に依存
BIPSの利用可能額は、決済に使用するクレジットカードの利用限度額に依存します。ほかの経費の決済に利用している場合や、高額な請求書を継続的に決済する場合などは、限度額不足に陥る可能性があるため、別の支払い方法も検討する必要があります。
決済可能な請求書の制限
BIPSはすべての請求書に対応しているわけではなく、請求書の発行元が法人に限定されているなどの条件が設けられている場合があります。例えば、家賃や個人事業主への外注費、社会保険料には利用できないなどです。BIPSの条件を確認し、今後決済する可能性のある請求書に対応しているものを選びましょう。
BIPSの利用登録からサービス利用までの流れ
BIPSは、次のようにオンラインで申し込みから決済まで完結できるサービスが多いため、スムーズに利用開始できます。
- BIPSへのアカウント登録
- クレジットカード情報を登録
- 請求書ごとに申請手続き
ステップ1:BIPSへのアカウント登録
BIPS提供事業者のフォームにアクセスし、企業情報などの必要事項を入力しアカウント登録を行います。所定の審査が完了すると、BIPSが利用可能になります。
ステップ2:クレジットカード情報を登録
BIPSの会員専用ページで、決済に使用するクレジットカード情報を登録します。対応しているカードブランドはサービスによって異なりますが、Visa・Mastercard・JCBなどの主要国際ブランドは対応しているサービスが多いです。
ステップ3:請求書ごとに申請手続き
取引先から請求書が発行された段階で、BIPSに請求書情報を登録します。取引先への振込までにかかる日数や申請期限はサービスによって異なるため、余裕を持って手続きを行いましょう。BIPSが期日までに取引先に支払ったあと、請求額と決済手数料を合わせた金額がクレジットカード会社を通じて請求されます。
B2B決済の資金繰りや支払い業務効率化でお悩みの事業者さまは「SBPS請求書カード払い」をご検討ください
請求書のクレジットカード決済を可能にするBIPSを活用することで、キャッシュフローの改善や経理業務の効率化などの効果が期待できます。ソフトバンクの決済関連事業を担うSBペイメントサービスでは、次のような魅力がある「SBPS請求書カード払い」を提供しております。
- 手数料は3%なので安心して利用可能
- 初期費用・月額費用が無料
- 最短即日で利用開始可能
- さまざまな支払いに対応可能
- ソフトバンクのグループ企業である安心感
手数料は3%なので安心して利用可能
BIPSは利用手数料がかかりますが、SBPS請求書カード払いの決済手数料は3%と比較的導入しやすい水準です。また、現在「SBPS請求書カード払い 手数料割引キャンペーン」を開催しており、2026年10月31日までの決済手数料が2.5%になります。キャンペーン期間中に新規登録で対象のお支払いに何度でも適用されますが、1回あたりの最低手数料は600円となるためご注意ください。初期費用・月額費用が無料
サービスの利用にかかる費用は決済手数料のみで、初期費用や月額費用などは発生しません。コストを抑えながらクレジットカード決済ができるため「必要なタイミングだけ利用したい」という事業者さまにも適しています。
最短即日で利用開始可能
複雑な書類作成や長期間の審査は必要なく、利用登録の完了後に最短即日で利用できるようになります。また、取引先への振り込みも最短即日で可能な場合があるため、支払い期日が迫っている場合にも対応しやすいです。
さまざまな支払いに対応可能
次のように幅広い種類の支払いに対応しています。
- 仕入れ代金
- 外注費
- オフィスの家賃
また、厚生労働省年金局(収納機関番号:00500)に納付する、以下のような社会保険料にも対応できます。
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 介護保険料
- 船員保険料
ただし、法人税などの各種税金の納付には利用できません。社会保険料のクレジットカード決済については、以下の記事で詳しく説明しております。

法人の社会保険料をクレジットカード払いにする方法|メリットと注意点
ソフトバンクのグループ企業である安心感
企業間決済は経営の基盤となるため、BIPS事業者の信頼性も重要な選定基準となります。当社はソフトバンクの決済事業を担う企業として、2004年10月の設立以来、多くの事業者さまへ決済代行サービスを提供しており、2025年度は年間11.4兆円(29億3,808万件)の決済取り扱い実績があります。企業間決済の選択肢を広げるために、当社サービスをぜひご検討ください。
よくあるご質問
- Q.
- BIPSはどのような請求書でも利用可能?
- A.
- BIPSでクレジットカード決済できる請求書は、サービスごとの利用条件によって異なります。SBPS請求書カード払いは、外注費やオフィス家賃などに加え、健康保険料や厚生年金保険料といった社会保険料の支払いにも対応しているため、幅広い用途でご利用いただけます。
- Q.
- BIPSを選ぶ際はどのような点を比較すべき?
- A.
- 決済手数料だけでなく、クレジットカードの対応ブランドや振込までの時間、対応する請求書の種類なども比較し、事業者さまの利用目的に合ったサービスを選ぶことが重要です。
- Q.
- BIPSを利用したクレジットカード決済は安全?
- A.
- 請求書カード払いサービスを提供する事業者は、一般社団法人キャッシュレス推進協議会が策定した「請求書カード払い取引ガイドライン」に基づき、クレジットカードの不正利用防止に取り組んでいるため、安心して利用できる決済環境が整備されています。
その他のご不明点はFAQ よくあるご質問をご確認ください。



