クレジットカード決済の導入方法は?費用やメリットも解説

数ある決済サービスの中で、最も多くの方に利用されているのがクレジットカード決済です。近年は、QRコード決済をはじめとするキャッシュレス決済の利用者が増えていますが、クレジットカード決済はキャッシュレス決済の中でも、最も利用者の多い決済手段となっています。
それだけ多くの方にクレジットカード決済が利用されているのは、事業者さまにとってもお客さまにとっても、大きなメリットを持つ決済手段だからです。ここでは、クレジットカード決済の導入方法や導入費用のほか、導入するメリットなどについて解説します。

目次

クレジットカード決済とは?

クレジットカード決済とは、お客さまが保有するクレジットカードを用いて決済することです。「クレジット」とは「信用」を意味する言葉で、クレジットカード保有者(お客さま)の信用をもとに、買い物や公共料金などの代金を、クレジットカード会社が立て替える支払い方法となります。

経済産業省の発表によると、日本でのクレジットカード決済の金額と比率は増加を続けています。2023年のクレジットカード決済金額は約106兆円で、キャッシュレス決済全体の約84%です。

クレジットカード決済が増加した背景には、ECの伸びやクレジットカードでのタッチ決済の利用拡大があると考えられています。

出典:経済産業省「2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました」(2024年3月)

事業者さまにとってのクレジットカード決済のメリット

クレジットカード決済は、キャッシュレス決済の中で最も利用者が多い決済方法です。そのため、事業者さまにとっては、導入することで販売機会が増えるメリットがあります。
また、クレジットカード決済は、高額の買い物に使われることが多いため、導入することで高額商品の販売が見込めることもメリットです。

クレジットカード決済のメリットについては、以下の記事で詳しく説明しております。
クレジットカード決済とは?仕組みやメリットを解説 | SBペイメントサービス

お客さまにとってのクレジットカード決済のメリット

クレジットカード決済はキャッシュレス決済のひとつです。現金を持っていなくても買い物ができるため、お客さまにとっては高額な現金を持ち歩く必要がなく、セキュリティ面での安心感があります。
また、多くのクレジットカードは、買い物をするたびにポイントを貯められるため、現金よりもお得に買い物ができるといえます。
クレジットカードで高額な支払いをする際は、分割払いなども可能です。支払い方法の種類が多いことも、クレジットカードを利用するメリットといえます。

クレジットカード決済については、以下の記事で詳しく説明しております。
クレジットカード決済とは?仕組みやメリットを解説 | SBペイメントサービス

クレジットカード決済を導入する方法

事業者さまがクレジットカード決済を導入する場合、大きく分けて「直接契約する方法」と「決済代行会社を利用する方法」の2つの方法があります。
これらの2つの方法を図にまとめると、以下のようになります。

ここでは、それぞれの違いとメリット、デメリットについて説明します。

クレジットカード会社との直接契約

直接契約とは、事業者さまがご自身でクレジットカードブランドを取り扱うクレジットカード会社に問い合わせ、契約を結ぶ導入方法です。
クレジットカード会社との直接契約には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

直接契約のメリット

・手数料をおさえられる
クレジットカード会社と直接契約するため、決済代行会社を利用するよりも、手数料を安くおさえることができます。

直接契約のデメリット

・手間がかかる
事業者さまが各クレジットカード会社と個別にやりとりをする必要があるため、契約する会社の数だけ手間がかかります。

・審査が厳しい
クレジットカード会社と直接契約を結ぶ場合、クレジットカード会社の審査を通過しなければなりません。
クレジットカード会社の審査は、非常に厳しく時間がかかります。事業者さまの事業内容や経営状態などもチェックされるので、場合によっては審査に通過できないことも考えられます。

・決済システムの開発や運用にコストがかかる
クレジットカード決済のシステムには高いセキュリティが求められるうえ、クレジットカード会社ごとに求められる仕様が異なるため、開発や運用にはコストがかかります。

・入金タイミングがクレジットカード会社によって異なる
入金タイミングは、クレジットカード会社ごとに異なります。入金されたタイミングで事務処理を行う場合、クレジットカード会社の数だけ作業が必要です。

このように、クレジットカード会社との直接契約は手間やコストがかかり、審査も厳しいという特徴があります。

決済代行会社を利用する契約

クレジットカード決済を導入する際に、決済代行会社を利用することも可能です。決済代行会社にクレジットカード決済の導入を依頼すると、決済代行会社が事業者さまに代わって各クレジットカード会社との契約を進めます。

決済代行会社を利用してクレジットカード会社と契約する場合、以下のようなメリットとデメリットがあります。

決済代行会社を利用するメリット

・手間が少ない
決済代行会社を利用する場合、事業者さまが複数のクレジットカード会社と直接やりとりする必要はありません。事業者さまは決済代行会社1社とだけやりとりすればいいので、直接契約で発生していた手間が大きく軽減可能です。
また、割賦法に基づくクレジットカード番号等の非保持化対応や、審査などの煩雑な手続きについても、決済代行会社が事業者さまの代わりに進めます。結果的に、クレジットカード決済導入までにかかる期間も、直接契約より決済代行会社を使ったほうが早くなるといえるでしょう。

・セキュリティ性が高い
決済代行会社を使うことで、セキュリティに関しても大きなメリットがあります。決済代行会社は高度なセキュリティ対策が施された決済システムを提供しますので、事業者さまは自社で多大なコストをかけて決済システムを開発する必要がありません。

・入金タイミングをそろえられる
決済代行会社を使うと、導入後にもメリットがあります。それは、入金タイミングをそろえられることです。直接契約ではクレジットカード会社ごとに入金日が異なってしまいますが、決済代行会社を使うことで、まとめて入金してもらえるようになります。経理処理の手間も削減できるのは大きなメリットといえます。

決済代行会社を利用するデメリット

・手数料や利用料などが必要
決済代行会社を利用する場合、手数料や利用料などを支払う必要があります。金額は決済代行会社や決済金額によって異なります。

このように、決済代行会社を利用することで、直接契約で発生する手間やコストを削減することが可能です。

クレジットカード決済導入の流れ

ここからは、具体的にクレジットカード決済を導入する際の具体的な流れについて解説します。クレジットカード会社と直接契約する場合と、決済代行会社を利用する方法に分けて確認していきましょう。

クレジットカード会社と直接契約する際の流れ

クレジットカード会社と直接契約をする場合、まず、クレジットカードのブランドごとに問い合わせて申込みを行います。その後、審査に通過したら決済システムの開発を行い、サービス開始となります。

直接契約では、この一連の作業が導入したいクレジットカードブランドすべてに必要です。また、導入後は売上管理や、場合によっては返金処理、トラブル対応などを行うことになります。直接契約の場合は、こうした処理も事業者さまご自身で対応する必要があります。


決済代行会社を利用してクレジットカード会社と契約する際の流れ

決済代行会社を利用してクレジットカード決済を導入する場合、まず、事業者さまは決済代行会社に問い合わせを行い、決済代行会社からヒアリングを受けます。このヒアリングで確認するのは、決済システムの開発要件の確認のほか、審査やお見積りに必要な導入予定サービスの情報などです。

ヒアリング後、決済代行会社が事業者さまの代わりにクレジットカード会社に申込みをします。次は、審査と決済システムの開発です。審査と決済システムの開発は、一般的に決済代行会社が事業者さまに代わって行います。審査に通過し、決済システムの導入を経てシステムの接続を行ったらサービス開始が可能です。

利用したいクレジットカードブランドが何社あっても、決済代行会社を使う限り、手続きは1回で済みます。また、クレジットカード決済以外の決済サービスについても、決済代行会社を使う場合は一括で導入が可能です。

クレジットカード会社と直接契約する場合と、決済代行会社を利用して契約する場合をまとめると、以下の図のようになります。

クレジットカード決済代行会社の選び方

クレジットカード決済で決済代行会社を利用する場合、どのような点に着目して選べばいいのでしょうか。決済代行会社を選ぶには、次のようなポイントを確認しましょう。

決済手数料や導入時に必要な費用

決済代行会社を選ぶ際にまず注目したいのは、費用です。クレジットカード決済を導入する際に必要な費用には、初期費用、月額費用、決済手数料、決済サービス利用料、トランザクション費用などがあります。もちろん、費用は安いに越したことはありませんが、安かろう悪かろうでは意味がありません。サービスやオプションなどの内容を確認し、費用対効果を意識したうえで検討しましょう。

入金サイクル

入金サイクルも、決済代行会社を選ぶ際の重要なポイントです。入金サイクルは決済代行会社によって異なり、月に1回のところもあれば、最短で翌日というところもあります。事業者さまのほうで入金までのサイクルを選択できる決済代行会社もあります。どのようなタイミングや期間で入金してほしいのかを考えて選びましょう。

導入までの日数

一般的に、クレジットカード決済の導入までの日数は3週間~2ヵ月程度だといわれています。なぜなら、クレジットカード決済を導入する場合は、決済代行会社によるヒアリングや見積もり作成、クレジットカード会社による審査、システム構築などが必要だからです。

導入までの日数は、決済代行会社によって異なります。クレジットカード決済の導入に関して、問い合わせや見積り作成を依頼する際は、導入までの日数の確認も重要です。

取り扱っているクレジットカードブランドの数

決済代行会社を選ぶ際には、取り扱っているクレジットカードブランドの数も確認しましょう。クレジットカード決済にはさまざまなカードブランドがありますが、決済代行会社によって取り扱いは異なります。できるだけ多くのカードブランドに対応できるのが理想です。

セキュリティ

セキュリティは、決済代行会社を選ぶ際の最も重要なポイントといえます。決済システムは事業者さまとお客さまのお金に関する処理を行う重要なシステムです。できるだけ高度なセキュリティ対策を行っている決済代行会社を選びましょう。

決済代行会社のセキュリティ対策を確認する際は、国内外のセキュリティ基準を満たしているかどうかが参考になります。主な基準や規格は、クレジットカード情報保護における国際基準である「PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)」や、情報資産保護の安全性を証明する「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証」、個人情報保護に関する「プライバシーマーク」などです。

さらに、本人認証や不正検知サービスなどのサービスを提供している場合もあります。

セキュリティ対策については、以下の記事で詳しく説明しております。
クレジットカード決済を導入するEC事業者が知っておくべき不正利用対策 | SBペイメントサービス

実績

決済代行会社を選ぶ際に、忘れずに確認したいのが実績です。決済代行会社のWebサイトには、導入事例などが掲載されていることが多いので、これまでの実績をしっかりと確認しましょう。

クレジットカード決済にかかる費用

事業者さまがクレジットカード決済に対応される場合、ある程度の費用がかかります。具体的に、どのような費用がかかるのかを見ていきましょう。

初期費用

クレジットカード決済を始める際には、初期費用がかかります。これは、1回だけの請求となります。

月額費用

月額費用は、クレジットカード決済を利用するうえで毎月発生する固定費です。

決済手数料

クレジットカードによる決済には手数料がかかります。クレジットカード会社や決済代行会社などに支払います。

決済サービス利用料

決済金額に応じた決済サービス利用料を、決済代行会社に支払います。

トランザクション費用

サーバでの決済処理には、トランザクション費用がかかります。これは、決済代行会社に支払います。
これらの費用の相場は、以下のとおりです。

クレジットカード決済で生じる費用の相場

手数料の種類 相場
初期費用 無料~数十万円
月額費用 数千円~数万円
決済手数料 クレジットカード決済:決済金額の2~10%
電子マネー決済:決済金額の2~5%
コンビニ決済:1件100~600円程度(1決済の上限は30万円未満)
口座振替:1件数百円
決済サービス利用料 決済金額の0.3~1% ※決済代行会社を利用する場合のみ必要
トランザクション費用 1回の決済あたり数円~数十円 ※決済代行会社を利用する場合のみ必要

ただし、取扱金額や業種などの条件によって、費用の総額が変わる場合があります。正確に把握したい場合は、クレジットカード会社や決済代行会社に見積りを依頼しましょう。

クレジットカード決済の導入にかかる費用については、以下の記事で詳しく説明しております。
クレジットカード決済の導入費用・手数料とは?導入方法や比較ポイントを解説 | SBペイメントサービス

クレジットカード決済の導入事例

クレジットカード決済は、さまざまな業種の事業者さまに選ばれています。続いては、SBペイメントサービスを利用してクレジットカード決済を導入した、事業者さまの事例をご紹介します。

社会福祉法人 みつは会(こども園やデイサービスなどの運営)

社会福祉法人 みつは会は、社会福祉貢献事業として、幼保連携型認定こども園、子育て支援センター、子ども食堂、子ども宅食おすそ分け便などの運営を行っています。また、多機能型事業所として高齢者のデイサービス、児童発達支援などを展開しています。

キャッシュレス決済導入の背景

政府による「子ども・子育て支援新制度」がスタートし、みつは会はICT化推進の一環としてキャッシュレス決済を導入しようと、岩手インフォメーション・テクノロジー株式会社に相談しました。岩手インフォメーション・テクノロジーの「おが~るシステム」と連携しているSBペイメントサービスについて確認したところ、みつは会でも手軽に導入できそうだと確信し、「おが~るシステム」を導入することになりました。
「おが~るシステム」のキャッシュレス機能「おがペイ」では、PayPayとクレジットカード決済が利用できます。

キャッシュレス決済を導入した効果

これまで、認定こども園での支払い方法は銀行振替や現金がスタンダードでしたが、子どもの登園・退園時間や先生のシフトなどがバラバラという背景もあり、現金の受け渡しが煩雑になっていました。さらに、現金集計時に金額が合わない、保護者がすでに支払ったかどうかがわからなくなってしまった、コロナ禍で銀行へなかなか入金に行けないといった問題が発生していましたが、キャッシュレス決済がそれらをすべて解決してくれ、精神的負担が格段に減りました。
「おが~るシステム」では、入退室・検温管理から、保育料の計算、キャッシュレス決済、入金管理まで、パソコンで一元化できるのが本当に助かっています。入金遅延も減ったことで、これまで6日かかっていた回収・集計作業を3日に短縮することができました。現在、PayPayとクレジットカード決済は、半々の割合で利用されています。

社会福祉法人 みつは会の事例については、以下の記事で詳しく説明しております。
社会福祉法人 みつは会 | SBペイメントサービス

株式会社朝日新聞社(電子新聞)

電子版「朝日新聞デジタル」は、リアルタイムニュースや紙の朝日新聞に匹敵する内容を、デジタルならではの機能満載でお届けする本格的ニュースサービスです。1つのIDをご登録いただくと、パソコンやiPad、iPhone、Android端末など、多くの情報通信機器でご覧いただけます。

SBペイメントサービスでは、「洗替」を利用した継続課金のモデルをご提案いたしました。洗替とは、加盟店さまからお預かりしているクレジットカード情報の有効性を確認し、必要に応じてクレジットカード情報の更新を行うことです。洗替を利用した継続課金モデルを取り入れることで、大量の購読料データの効率的な処理ができるようになりました。

株式会社朝日新聞社の事例については、以下の記事で詳しく説明しております。
株式会社 朝日新聞社 | SBペイメントサービス

SBペイメントサービスが選ばれる理由

クレジットカード決済は、キャッシュレス決済の中で最も高いシェアを持つ決済手段であることから、必ず導入しておきたい決済サービスだといえます。クレジットカード決済を導入することで、販売機会の拡大など、ビジネスへの好影響も期待できるでしょう。
クレジットカード決済を導入する際には、直接契約と決済代行会社を利用する方法があります。おすすめは、煩雑な手続きが一度で済むなど、さまざまなメリットがある決済代行会社を利用することです。

SBペイメントサービスは、Visa、Mastercard、UnionPay(銀聯)の国際ブランドライセンスを保有し、審査から決済サービスまでをワンストップで提供できる決済代行会社です。年間8兆円に上る金額をトラブルなく処理する高度な決済システムや、高度なセキュリティをご提供します。
クレジットカード決済の導入をご検討の際は、ぜひSBペイメントサービスにご相談ください。

※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

よくあるご質問

Q.
クレジットカード決済の導入方法は?
A.
クレジットカード決済を導入する方法は、大きく分けて2つです。ひとつはクレジットカード会社と直接契約する方法で、手数料を抑えられますが契約や入金確認などに手間がかかります。もうひとつは、決済代行会社を利用して契約する方法で、契約や入金確認などの負担を減らせますが、手数料などの費用が生じます。
Q.
クレジットカード決済を導入するメリットは?
A.
クレジットカード決済は、現金の持ち歩きが不要でポイント付与などのサービスが充実していることから、キャッシュレス決済の中で最も利用者が多い決済手段です。また、分割払いができるため、高額の買い物に使われる傾向があります。そのため、クレジットカード決済の導入には、多くのお客さまに高額の商品を販売できるというメリットがあります。

その他のご不明点はFAQ よくあるご質問をご確認ください。

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