EC事業者さまがクレジットカード決済を導入されると、売上処理だけではなく返金処理も必要です。そこで、返金処理が発生した場合にも冷静に対処できるよう、当コラムではクレジットカード決済の返金の仕組みと処理方法について解説いたします。
目次
クレジットカード決済でも返金は可能
クレジットカード決済の場合、現金のやりとりが発生していないため、キャンセルや返金をどう行うのか具体的にイメージがない方も多くいらっしゃるかと思います。クレジットカード決済といっても、現金で購入したときと同様、商品の流れとお金の流れは発生しているため、キャンセル・返金は基本的に可能です。
EC事業者さまは、今後クレジットカード決済を導入されると、返金処理も必要になるかと思いますので、しっかりとクレジットカード決済の返金の仕組みをご理解され、お客さまへ対処されることをおすすめいたします。
クレジットカードの返金が発生するシーン
クレジットカードでのキャンセル・返金は、実店舗よりもECサイトで発生しやすい傾向があります。ECサイトの場合、お客さまは実際に商品を手に取っていないため、サイズやイメージが理想と異なりキャンセルをすることが多くあります。また、同じ商品を複数購入してしまうなどの操作ミスが発生することもあるため、実店舗よりキャンセルや返金がされる可能性が高くなってしまいます。加えて、ホテルなどの宿泊施設の決済では、予約日と利用日までに期間が空くため、キャンセルが発生しやすいといえます。
クレジットカード決済の返金方法とは?
それではキャンセルが発生した場合のクレジットカード決済の返金方法についてご説明いたします。
返金は原則クレジットカードを通して行う
まずは返金方法の前提条件ですが、クレジットカード決済で購入された商品やサービスの返金は、原則クレジットカードを通して返金を行う必要があります。そのため、購入の際はクレジットカードで決済を行い、返金の際は現金で返金するといった返金処理はできません。
EC事業者さまがお客さまへ現金で返金を行うと、カード会社はどの取引が返金されたのか把握できなくなります。そうすると、EC事業者さまがクレジットカード決済時にカード会社へ支払った決済手数料が戻らなくなってしまいます。そのため、取消・返金手続きは各クレジットカード会社もしくは決済代行会社の規定に沿う必要があります。
お客さまへの返金のタイミング
お客さまへの返金のタイミングは、主に2つあります。
- お客さまの口座からキャンセルになった商品代金の引き落としがかからないパターン
- お客さまの口座から一旦引き落としがかかり、その後返金(またはカードご利用代金と相殺)となるパターン
後者の場合、クレジットカード会社が取り決めている精算サイクルによって返金日が異なり、EC事業者さまもいつ返金がなされるのか正確に予測できません。トラブルを引き起こさないためにも、お客さま自身でご利用明細書などの返金をご確認いただくようお伝えすることが重要です。
キャンセル手続きをするときの注意点
クレジットカード会社と直接契約の場合
EC事業者さまがクレジットカード会社と直接ご契約されると、取消・返金手続きは売上処理同様、各決済機関から提供される管理システムで行う必要があります。例えば、A社とB社のクレジットカードでそれぞれキャンセルが発生した場合、それぞれの管理システムにログインをして、取消・返金の手続きを進めなければならず、手間や処理の負担がかかってしまいます。
決済代行会社を利用する場合
EC事業者さまが決済代行会社を利用してクレジットカード決済を導入されると、決済代行会社が提供するひとつの管理画面から、導入されている各クレジットカード会社の売上の取消、返金処理を行うことが可能です。ただ、ご注意いただきたいのが、決済代行会社によって取消・返金処理をできる期間が異なっていたり、売上方式(自動売上方式・指定売上方式)によって、返金処理はできるが取消機能はないなど細かい仕様が異なるため、契約時にしっかり内容を確認されることをおすすめいたします。
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