ECサイト・ビジネスモデル

EC-CUBE(イーシーキューブ)とは?機能や料金、メリットを解説

EC-CUBE(イーシーキューブ)は、無料で使える国産サービスとして高いシェアを誇ります。EC-CUBEはどのようなメリットがあるのか、また利用にあたってのデメリットはあるのか、主な機能やプランごとの料金も併せて確認しておきたいところです。
ここでは、EC-CUBEの特徴や料金をわかりやすく解説するとともに、EC-CUBE以外のおすすめのECサイト構築サービスもご紹介します。

目次

EC-CUBE(イーシーキューブ)とは?

EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブの提供するEC構築システムです。ECサイトの構築を手掛ける多くの制作会社が利用しており、2020年11月時点でも3万5,000店舗以上で稼働していると推定されています。
また、2020年10月にECマーケティング株式会社が行ったネットショップ動向調査で、「月商1000万円以上で利用されているカートシステム」利用数において、No.1を獲得しています。

EC-CUBEには、ECサイトの作成および運営に不可欠な機能が網羅されており、さらに商品別の売上集計や在庫管理などに必要な機能も搭載されています。国産ならではの使いやすさや、規模、ビジネスに応じて柔軟にカスタマイズできる点も、高く評価される理由のひとつといえるでしょう。

EC-CUBEの主な機能

EC-CUBEは、ECサイトの構築や売上向上に関する幅広い機能を備えています。続いては、EC-CUBEの主な機能について見ていきましょう。

ECサイトの構築、デザイン

EC-CUBEは、デザインのカスタマイズ性に優れており、ブランドイメージの向上や買い物のしやすいECサイト構築に役立ちます。70点以上用意されている豊富なデザインテンプレートで、わずか5分でプロのデザインを適用することができます。また、拡張プラグインによって、サイトデザインに必要な機能を手軽に実装することも可能です。

商品管理

商品の詳細情報を登録し、カテゴリーやタグで管理することができます。また、在庫情報登録や販売制限といった、便利な機能も搭載しています。

カート、会員機能

基本的なショッピングカート機能に加えて、会員登録やログイン、注文履歴、配送先編集、お気に入り一覧などの確認機能が搭載されています。
さらに、非会員購入機能やポイントシステムなど、売上向上につながる機能も充実しています。

店舗管理

受発注状況や顧客情報の管理、各種メール送信といった、ECサイトの運営に不可欠な機能が網羅されています。さらに、セキュリティ管理や各種情報のCSV出力、納品書のPDF出力なども可能なので、安全かつ効率良く店舗を管理することが可能です。

入金管理

受注管理画面では、入金の状況をはじめ、注文者の情報や出荷状況など、さまざまなデータを管理できます。
また、受注データごとに入金口座の案内メールや入金確認メール、商品発送と発送伝票番号のお知らせメールといった定型メールを送信すると、そのメールを履歴として残せる機能も搭載しています。

販促管理

EC-CUBEは、顧客管理や販促、分析機能をプラグインによって拡張することも可能です。プラグインの種類は多岐にわたり、代表的なものとしては売上ランキングを表示させるプラグインやカートイン時におすすめ商品をレコメンドするプラグインのほか、メルマガ配信プラグインやバナー管理プラグインなどがあります。

EC-CUBEのメリット、デメリットとは?

続いては、EC-CUBEのメリットとデメリットを、EC事業者さま向けに解説いたします。一部、クラウド版とダウンロード版で、メリットとデメリットが異なります。

EC-CUBEのメリット

EC-CUBEには、次のようなメリットがあります。ほかのECサイト構築サービスと迷っている場合は、参考にしてみてください。

開発/運用コストを抑えられる

フルスクラッチでECサイトを構築する場合、構築には数千万円以上、運用には月額数十万円の費用がかかります。EC-CUBEなら、クラウド版Liteプランは初期費用無料、月額6,800円から利用できるため、コストを抑えてECサイトを構築/運用できるというメリットがあります。

  • ※販売額が50万円を超過する場合は、6,800円+超過分×1.3%

日本語での対応が可能

ECサイト構築サービスは海外製のものも多く、サービスや機能によっては英語スキルが求められる場合があります。その点、EC-CUBEは日本製なので、日本語での対応が可能というメリットがあります。

カスタマイズしやすい

カスタマイズしやすいのも、EC-CUBEのメリットです。EC-CUBEなら、ECサイトの規模やビジネスによって必要となる機能を、カスタマイズして追加することができます。
また、EC-CUBEは、プラグインによって簡単に機能を拡張することもできます。EC-CUBEでは、決済やデザイン、集客、顧客管理、販促などに使えるさまざまな機能拡張プラグインを、無料または有料でダウンロードが可能です。

ダウンロード版は、無料でインストールできる

EC-CUBEのダウンロード版には、無料でインストールしてECサイト構築に必要な基本的な機能を利用できるというメリットがあります。コストを抑えてECサイトの運営をスタートしたい場合に重宝するでしょう。

情報を見つけやすい

EC-CUBEは日本のユーザーが多く、ブログ記事や開発コミュニティなどで情報を見つけやすいというメリットがあります。開発コミュニティでは、ECサイトのカスタマイズやプラグインのことなどを質問することができます。

EC-CUBEのデメリット

EC-CUBEには、下記のようなデメリットがあります。デメリットをカバーできるかどうかを確認したうえで利用することをおすすめします。

クラウド版は、利用料金がかかる

ダウンロード版は無料でインストールすることができる一方で、クラウド版はプランに応じた利用料金がかかるというデメリットがあります。ただし、クラウド版の場合はサーバーやセキュリティ、アップデートのコストはかかりません。利用料金だけでなく運営にかかるコストも含めて、ダウンロード版とクラウド版を比較しましょう。

ダウンロード版は、システムの専門知識が必要

EC-CUBEのダウンロード版は無料でインストールすることができますが、実際にECサイトを作成するためには、プログラミングやデザインなどの専門知識が必要です。これらの知識がない場合は、ECサイト制作会社へ依頼する必要があるでしょう。

ダウンロード版は、セキュリティ対策が必要

EC-CUBEのダウンロード版は、自社でセキュリティ対策を行う必要があるというデメリットがあります。自社での対応が難しい場合は、セキュリティ対策を依頼するパートナーやサービスが必要です。

EC-CUBE(ダウンロード版)の安全性とセキュリティ対策

EC-CUBEのダウンロード版などのオープンソースソフトウェアは、自由にカスタマイズできる一方で、その過程で脆弱性が生まれる場合があります。また、その脆弱性を狙うサイバー攻撃者も存在するため、安全性に注意が必要です。
EC-CUBEでは、以下のようなセキュリティ対策を推奨しています。

EC-CUBE(ダウンロード版)を利用する際のセキュリティ対策

  • ・ご利用のEC-CUBEのバージョンを確認する
  • ・セキュリティチェックシートや脆弱性リストを確認する
  • ・ご自身もしくはパートナーと適切な対応を行う
  • ・さらなるセキュリティ強化(クラウド版への移行)の検討

EC-CUBEの料金プラン

EC-CUBEはクラウド版とダウンロード版があり、クラウド版にはLiteプランとStandardプランという月額制のプランが用意されています。各プランの月額料金および初期費用は、下記のとおりです。

EC-CUBEの料金プラン一覧

プラン クラウド版
Liteプラン
クラウド版
Standardプラン
ダウンロード版
月額料金 6,800円~
・販売額が50万円超過:6,800円+超過分×1.3%
4万9,800~8万4,800円
・販売額が300万円超過:4万9,800円+超過分×0.5%
・販売額が1,000万円超過:8万4,800円
無料
初期費用 無料 7万円 無料
決済手数料 別途ご契約 別途ご契約 別途ご契約
  • ※価格は税抜き表示です。

ここでは、それぞれのプランがどのようなEC事業者さまにおすすめなのかを見ていきましょう。

クラウド版Liteプラン

クラウド版Liteプランは、ECサイトの作成管理に必要な下記の基本機能が一通りそろっています。初期費用は不要です。

  • ・EC-CUBE基本機能
  • ・商品登録(無制限)
  • ・独自ドメイン対応
  • ・SSL標準提供
  • ・セキュリティ対策

デザインの変更とプラグインで簡単にECサイトを構築できるため、まずはコストを抑えてスタートしたいEC事業者さまにおすすめのプランといえるでしょう。

なお、現在Liteプランは、新規登録受付停止中となっています(2022年7月現在)。契約を検討する場合は問い合わせが必要です。

クラウド版Standardプラン

クラウド版Standardプランは、Liteプランのすべての機能に加えて、より効率的にECサイトの管理や運営ができる、下記の機能が搭載されています。月額料金とは別に、初期費用が7万円必要です。

  • ・ソースコードによるカスタマイズが可能
  • ・Git管理、編集履歴機能
  • ・ステージング環境
  • ・エラーログの取得

多彩な機能をカスタマイズしながら、より本格的にECサイトでの売上向上を目指したいEC事業者さまにおすすめのプランです。

ダウンロード版

ダウンロード版は、無料でダウンロードし、自社サーバーやレンタルサーバーにインストールして利用します。ECサイトの構築やショッピングカート、商品の管理などの機能が利用可能です。また、管理運営マニュアルや開発者向けドキュメント、動作検証済みレンタルサーバーの一覧も用意されています。

アップデートやセキュリティ対策は自社で行うか、制作会社などの外部企業に委託する必要があります。そのため、専門知識を持ったEC事業者さまが適しているでしょう。

おすすめはStandardプラン

EC-CUBEのプラン選びで迷った際、推奨されているのはStandardプランです。
Standardプランは次のようなメリットがあるため、よりブランドイメージに近い、独自性の高いECサイトを構築することができます。

  • ・カスタマイズ機構解放によって柔軟なサイト構築が可能
  • ・デザインのフルカスタマイズが可能
  • ・開発者と運営者の分業をサポート
  • ・ステージング環境の提供によって、事前に確認やテストの実施が可能
  • ・利用料に上限があるため、売上規模が大きくなっても安心

EC-CUBEは基本機能を2週間無料で体験できるため、まずはトライアルで使いやすさを確認するといいでしょう。

EC-CUBE(ダウンロード版)の動作環境

EC-CUBE4(ダウンロード版)の動作環境は以下のとおりです。利用する場合は事前に確認しておきましょう。また、レンタルサーバーを利用する際は、EC-CUBEオフィシャルパートナーなどの動作検証済みサーバーを使うとスムーズです。

EC-CUBE4.2の動作環境

分類 ソフトウェア Version
WebServer Apache 2.4.x
(mod_rewrite/mod_ssl必須)
PHP PHP 7.4~8.1
Database PostgreSQL 10.x~14.x
(pg_settingsテーブルへの参照権限必須)
Database MySQL 5.7or8.0
(InnoDBエンジン必須)
Database SQLite(開発用途向け) 3.x

EC-CUBE4.0/4.1の動作環境

分類 ソフトウェア Version
WebServer Apache 2.4.x
(mod_rewrite/mod_ssl必須)
PHP PHP 7.3~7.4(※1)
Database PostgreSQL 9.6.x~14.x(※2)
(pg_settingsテーブルへの参照権限必須)
Database MySQL 5.7.x(※3)
(InnoDBエンジン必須)
Database SQLite(開発用途向け) 3.x
  • ※1 EC-CUBE4.0.0~4.0.1はPHP7.1~7.2対応、4.0.2~4.0.3はPHP7.1~7.3対応、4.0.4~4.0.xはPHP7.1~7.4対応となります
  • ※2 EC-CUBE4.0系はPostgreSQL9.2.x~13.x対応となります
  • ※3 EC-CUBE4.0系はMySQL5.5.x~5.7.x対応となります

EC-CUBE(ダウンロード版)の導入方法

EC-CUBE(ダウンロード版)を導入し、ECサイトを公開するまでのフローは以下のとおりです。プラグインやデザインテンプレートを利用することで、効率良く導入することができます。

EC-CUBE(ダウンロード版)の導入フロー

  1. 1.デモサイトで、フロント画面と管理画面の動作確認を行う
  2. 2.EC-CUBEに対応しているサーバーを用意する
  3. 3.EC-CUBEをダウンロードする
  4. 4.EC-CUBEをサーバーへインストールする
  5. 5.決済手段を導入する
  6. 6.基本情報を管理画面に入力する
  7. 7.デザインや機能などのカスタマイズを行う
  8. 8.動作確認を行う
  9. 9.ECサイトを公開する

EC-CUBE以外におすすめのECサイト構築サービス

今回解説したEC-CUBEのほかにも、手軽にECサイトを構築できるECサイト構築サービスがあります。最後に、EC-CUBE以外におすすめのECサイト構築サービスを3つご紹介します。

Shopify

Shopifyは、世界175ヵ国、170万以上のECサイトで利用されているECサイト構築プラットフォームです。初期費用のかからない月額制で、優れたデザインカスタマイズ性と機能拡張性を強みとしています。複数の言語や通貨、海外発送にも対応しており、越境ECサイトの構築や運営も可能です。

Shopifyについては、以下のページで詳しく説明しております。
Shopify | SBペイメントサービス

futureshop

futureshopは、サイト構築の自由度や集客力、拡張性に優れたSaaS型ECサイト構築プラットフォームで、小規模から大規模まで幅広いEC事業者さまにおすすめです。ブランディングの実現やコンバージョン率アップのほか、リピート購入や会員のファン化促進などにつながる機能が特に充実しています。

futureshopについては、以下のページで詳しく説明しております。
futureshop | SBペイメントサービス

ebisumart

ebisumartは、ECサイトのフルカスタマイズが可能なクラウドコマースプラットフォームです。週1回行われる自動アップデートによって常にシステムが最新化される点と、外部連携も含めたカスタマイズ性の高さが評価されています。オムニチャネルや越境ECなどにも対応しており、幅広い業界や業種での活用が可能です。

ebisumartについては、以下のページで詳しく説明しております。
ebisumart(えびすマート) | SBペイメントサービス

そのほかのECサイト構築サービスについては、以下のページで詳しく説明しております。
提携サービス | SBペイメントサービス

SBペイメントサービスが選ばれる理由

ECサイト構築サービスを利用する際は、決済システムが必要です。SBペイメントサービスは豊富な導入実績を持つ決済代行サービスで、今回ご紹介したEC-CUBE、Shopify、futureshop、ebisumart、いずれのECサイト構築サービスとも連携することができます。

SBペイメントサービスなら、万全なセキュリティ対策とサポート体制のもと、クレジットカード決済やキャリア決済、コンビニ決済、PayPay(オンライン決済)、LINE Payなど、幅広い決済手段をまとめて管理できるようになります。ECサイトを開設する際は、ぜひSBペイメントサービスにご相談ください。

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