PayPay導入を徹底解説!費用・メリット・注意点・導入の流れまで

さまざまな決済手段があるなか、近年はキャッシュレス決済サービスの利用が拡大しています。キャッシュレス決済サービスのひとつであるPayPayは、日本で最も多くの登録ユーザーがいるスマホ決済サービスです。導入費用や手数料も安価に設定されており、事業者さまも個人事業主さまも導入しやすい点が特徴です。

そこで本記事では、PayPayを導入するメリットと注意点を徹底的に解説。さらに導入の流れやプランの種類、個人事業主の導入可否、最適な導入方法まで、PayPay導入を検討する際に役立つ情報を網羅的にご紹介します。ぜひ、貴社の事業拡大の参考にしてください。

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目次

PayPayは日本最大級のキャッシュレス決済サービス

PayPayとは、2025年5月時点で登録ユーザー数約6,900万人の、国内最大級のキャッシュレス決済サービスです。これは、日本人のおよそ2人に1人が利用している計算になります。スマートフォンひとつで支払いが完了する手軽さや、利用できる店舗の多さから、利用者数は年々増加傾向にあります。

事業者さまにとっても、PayPayの導入には大きなメリットがあります。例えば、初期費用や決済システム利用料は比較的安価に設定されており、小規模店舗や個人事業主さまでも導入しやすい環境が整っています。

経済産業省は、キャッシュレス決済の比率を2025年までに40%程度にする目標を立てて取り組んでいましたが、2024年に42.8%となり目標を達成しました。
キャッシュレス決済サービスの利用は、現在も確実に広がっています。PayPayを導入すれば、顧客層の拡大を見込めるでしょう。

出典:経済産業省「2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました」(2025年3月)

PayPayの決済方法

PayPayの決済方法は、「ストアスキャン方式」と「ユーザースキャン方式」の2種類です。各決済方法の詳細は、以下のとおりです。

ストアスキャン方式

ストアスキャン方式は、お客さまにスマートフォンアプリ上でQRコードを表示していただき、事業者さまが端末で読み取る方法です。ストアスキャン方式のメリットは、金額の入力ミスが起きにくく、支払いにかかるお客さまの手間も少なくなることなどが挙げられます。

ユーザースキャン方式

ユーザースキャン方式は、事業者さまがQRコードを見せ、それをお客さまがPayPayのスマートフォンアプリで読み取る方法です。事業者さまはQRコードリーダーを導入する必要がなく、コストを抑えられる点がメリットといえます。

PayPayを導入するメリット

事業者さまがPayPayを導入することには、さまざまなメリットがあります。主なメリットは以下のとおりです。

お客さまを獲得しやすい

お客さまを獲得しやすくなることは、PayPayを導入する大きなメリットです。
前述のとおり、日本ではキャッシュレス決済サービスの利用が年々広がっています。また、SBペイメントサービスが2024年9月に行った調査では、PayPayが「実店舗でよく利用する決済手段」で、男女共に1位でした。

■実店舗でよく利用する決済手段の調査結果

実店舗でよく利用する決済手段

出典:SBペイメントサービス株式会社「実店舗でのキャッシュレス決済の利用実態調査結果を公開」(2024年11月)

同調査内での最も利用する決済手段でPayPayを選んだユーザーの利用理由としては、「ポイントが貯まりやすい」「使える店舗が多い」「現金やカードを出さずに支払える」という声があり、利便性が高く評価されています。
PayPayを導入すればお客さまのお買い物の利便性が高まり、新たな顧客の獲得につながるでしょう。

決済効率の向上

PayPay導入により、現金の取り扱いが減少し、決済プロセスが大幅に効率化されます。
キャッシュレス決済サービスであるため、現金の受け渡しの必要がなくなり、会計スピードが向上します。これにより、レジの混雑緩和、顧客満足度の向上、そして従業員の負担軽減に繋がるでしょう。

現金管理の手間が省ける

PayPayを導入すると、現金管理の手間が省けます。PayPayの導入によって現金の取り扱いが減れば、釣り銭の準備、レジ締め、銀行への入金といった現金管理にかかる業務負担を軽減可能です。現金の盗難リスクや数え間違いなどのトラブルも回避でき、安全性と業務効率の両面でメリットがあります。

自店舗の効果的なPRとなる

PayPayを導入すると、自店舗をPRできます。PayPayには「近くのおトク」という機能があり、これを利用すると、お客さまは居住地や現在地の付近にあるPayPay利用可能店舗を見つけることができます。
キャンペーンを実施している店舗なども探せるようになっているため、事業者さまとしては効果的なPRにつながるでしょう。

手数料がリーズナブル

手数料がリーズナブルである点も、PayPayのメリットです。PayPayは、導入時の初期費用や月額利用料が無料となる「制限プラン」があるほか、初期費用と月額利用料がかかる「ライトプラン」でも、キャッシュレス決済サービスの中では比較的リーズナブルとなっています。
固定費を抑えたい中小規模の店舗や個人事業主さまにとって、PayPayは導入しやすい決済手段といえるでしょう。

PayPayを導入する際の注意点

PayPayの導入には多くのメリットがありますが、いくつか注意しておきたい点も存在します。主な注意点は以下のとおりです。

マルチ決済端末を導入しなければ、PayPay以外の決済に対応できない

PayPayを単体で導入した場合、利用可能な決済手段はPayPayのみとなります。そのため、クレジットカードや電子マネーなど、ほかの決済方法を求めるお客さまには対応できません。

ただし、「マルチ決済端末」を導入すれば、PayPayを含む複数のキャッシュレス決済サービスに対応可能となり、柔軟な運用が可能です。

どちらの決済方法も一定のコストや手間がかかる

PayPayを導入する際は、決済方法をストアスキャン方式、ユーザースキャン方式のどちらかから選ぶ必要がありますが、どちらの方法でも一定のコストと手間がかかる点には注意が必要です。

ストアスキャン方式の場合は、POSと連動する端末の開発・購入といった初期費用がかかるほか、通信費も必要です。

ユーザースキャン方式では、お支払いの際はお客さまが金額を入力し、それを事業者さまが確認するといった手間が発生し、会計のスピードが落ちることがあります。金額の入力ミスが発生する可能性がある点にも注意が必要です。

導入後は入金管理とセキュリティ対策が必要

PayPayはキャッシュレス決済サービスのため、売上は現金ではなく口座振込で入金されます。そのため、入金サイクルや振込手数料を事前にしっかり把握し、資金繰りに影響がないよう管理することが重要です。特に売上規模が小さい事業者さまは、入金タイミングの確認が必須です。

また、スマートフォンやインターネットを介した決済は便利である反面、不正アクセスや情報漏えいといったセキュリティリスクも伴います。
PayPay自体は高いセキュリティ基準を設けていますが、店舗側も端末の管理や通信環境の整備など、適切なセキュリティ対策を講じることが大切です。これらはPayPayに限らず、キャッシュレス決済サービス全般に共通する注意点として理解しておきましょう。

PayPayを実店舗に導入する方法

続いては、PayPayを実店舗に導入する2つの方法について解説します。PayPayを導入する際の参考にしてください。

PayPay対応のマルチ決済端末を導入する

PayPay対応のマルチ決済端末を導入すると、PayPayだけでなく、クレジットカードや電子マネーといった複数の決済手段にも対応できるようになります。

マルチ決済端末には、複数の種類があります。PayPay株式会社やSB C&S株式会社などが提供する「PayCAS Mobile」は、SIM回線を搭載した決済端末で、場所を選ばずどこでも決済できる点が特徴です。
ほかには、プリンターを内蔵し、POSとの連携も可能な端末や、iPhoneやiPadと連携して使え、77ブランドの決済手段に対応できるマルチ決済端末があります。機能面や価格などが事業者さまのニーズに合うよう考慮し、各社製品の比較検討を行いましょう。

QRコード決済(ユーザスキャン方式)を導入する

QRコード決済(ユーザースキャン方式)は、事業者さまが見せたQRコードをお客さまが読み取る方法です。
QRコード決済のメリットは、PayPay用のQRコードをレジに置くだけでPayPayを導入できる点にあります。なお、導入するにはフォームを通じた申し込みが必要です。

PayPayのQRコード決済の2つのプラン

PayPayのQRコード決済を導入する際は、「制限プラン」と「ライトプラン」という2つの料金プランから選択できます。2つのプランは、コストや機能に違いがあるため、店舗の目的や予算に応じた選択が重要です。

制限プランは、初期費用・月額利用料ともに0円で導入できるため、費用を抑えたい事業者さまに適しています。ただし、スタンプカードやクーポンなどの集客機能は利用できません。
ライトプランは、初期費用1,980円、月額利用料1,980円が必要ですが、決済システム利用料が1.60%と安価に設定されており、集客機能も利用可能です。ただし、1.60%の優遇料率はユーザースキャン方式の申し込みをしている場合に限り適用されます。

両プランの費用・機能をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

■PayPayのQRコード決済の制限プランとライトプランの違い

  制限プラン ライトプラン
決済システム利用料 1.98% 1.60%
※ユーザースキャン方式で申し込みをされた場合のみ
初期費用 0円 1,980円
月額利用料 0円 1,980円
集客機能 なし ・クーポン
・スタンプカード など

PayPay導入の流れ

PayPay導入の流れは、導入方法によって異なります。導入方法ごとの流れをご紹介しますので、PayPay導入を検討する際の参考にしてください。

実店舗でマルチ決済端末を導入する場合

実店舗でマルチ決済端末を導入してPayPayを始める場合は、端末を受け取ったら初期設定をする必要があります。導入の流れは以下のとおりです。

1. 仮登録を行う
仮登録は、PayPayのサイトの仮登録フォームを通じて行います。店舗情報などの必要事項を入力しましょう。

2. 申し込みをする
仮登録ができたら、次は申し込みです。店舗の画像や営業許可証が必要となるため、あらかじめ用意しておくとスムーズです。

3. 加盟店審査後、端末を受け取る
提出された情報にもとづき、加盟店審査が行われます。審査を通過すると、決済端末が発送されます。

4. 初期設定をして利用を開始する
決済端末が届いたら、マニュアルに従って初期設定をしてください。初期設定が終わると、決済の受け付けを開始できます。

実店舗でPayPayのQRコード決済を導入する場合

実店舗でPayPayのQRコード決済を導入してPayPayを始める場合は、以下の流れで申し込みを行います。マルチ決済端末とは流れが異なるため、注意が必要です。

1. 仮登録を行う
仮登録は、PayPayのサイトの仮登録フォームから行います。店舗情報などの必要な情報を入力してください。

2. 申し込みをする
仮登録をしたら、審査用の情報をオンラインで入力・送信して、正式に申し込みます。審査結果が届くのは、翌日以降です。

3. キットを受け取って利用開始
審査に通過すると、PayPayからQRコードキットが届きます。キットを店舗に設置すれば、すぐに決済の利用が可能です。

オンラインストアにPayPayを導入する場合

PayPayは、実店舗だけでなくオンラインストアにも導入できます。オンラインストアにPayPayを導入する場合は、以下の流れで進めてください。

1. 申し込みをする
PayPayの公式サイトから、オンラインストア向けの申し込みを行います。仮登録は必要ありません。

2. エントリーシートを提出する
申し込みが済むと、PayPayもしくは決済代行会社からエントリーシートの提出について連絡があります。指示に従い、エントリーシートを提出してください。

3. 加盟店審査後、利用開始
エントリーシートを提出すると、審査が行われます。審査を通過したら、PayPayをオンラインストアに導入できるようになります。

PayPayは個人事業主でも導入可能

PayPayは、法人だけでなく個人事業主でも導入可能です。キッチンカー、マルシェ、イベントでのワークショップなど、店舗を構えていない場合でも活用できるため、事業の形態に合わせて柔軟に導入できます。

PayPayのQRコード決済であれば、端末不要でスムーズに導入できるので、コストを抑えてキャッシュレス決済をスタートできます。特に、屋外で営業するケースなどでは、現金の取り扱いに手間がかかるため、PayPayの導入がおすすめです。

PayPay導入をスムーズに進めるなら決済代行会社の活用を

PayPayの導入を検討する際、特に複数の決済手段に対応したい場合は、決済代行会社の活用が非常に有効です。PayPay対応のマルチ決済端末を提供している決済代行会社であれば、PayPay以外の決済手段にも対応できるため、とても便利です。

PayPay以外のキャッシュレス決済サービスを同時に導入したい場合でも、決済代行会社が間に立って契約や手続きを行うため、各決済機関と直接やりとりをする必要がなく、申し込みの手間が省けます。導入後の売上管理や入金も一元化され、事業者さまの負担を大幅に軽減できるでしょう。

SBペイメントサービス株式会社では、PayPayを取り扱う決済代行会社として、さまざまな業種・業態の事業者さまの導入の支援を行っております。PayPayや他の複数決済手段の導入を検討の際にはぜひSBペイメントサービスの活用をご検討ください。

よくあるご質問

Q.
PayPayとは?
A.
PayPayは、スマートフォンで簡単に支払いができるキャッシュレス決済サービスです。2025年5月時点での登録ユーザー数は6,900万人を超え、国内最大級のキャッシュレス決済サービスとして幅広く利用されています。個人・法人を問わず導入できる点や、安価な初期費用・決済手数料が魅力です。
Q.
PayPay導入の流れは?
A.
PayPay導入の流れは、実店舗やオンラインストア、選択する決済タイプによって異なります。実店舗でマルチ決済端末を導入する場合は、仮登録、申し込み、加盟店審査を経て端末を受け取ると、利用できるようになります。PayPayのQRコード決済の場合は、仮登録、申し込み、加盟店審査の後にキットを受け取って利用開始です。オンラインストアにPayPayを導入する場合は、申し込み後にエントリーシートを提出し、審査に通過すると利用できるようになります。

その他のご不明点はFAQ よくあるご質問をご確認ください。

※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

監修者情報

SBペイメントサービス編集部

SBペイメントサービスはソフトバンクグループの一員として決済事業を担い、2004年に設立以降、幅広い業界の事業者さまに決済システムの導入を行っている。
当社のコラムでは、決済分野だけでなく、ECサイト運営やビジネスに役立つ情報を継続的に事業者さまに発信している。

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