Alipay(アリペイ)とは?決済の方法やメリットを解説

中国の大手IT企業アリババグループが提供するQRコード決済サービスのAlipay(アリペイ)は、中国国内で10億人を超えるユーザーが利用している、中国シェアNo.1の決済サービスです。

近年、訪日中国人の数は増加傾向にあり、中国人による日本のECサイト利用も拡大しています。中国のお客さまによる消費は今後も伸びると期待されており、日本の事業者さまがその需要に応えるには、Alipayの導入がカギとなるでしょう。

今回は、Alipayの概要と決済方法のほか、Alipayが日本で広がっている理由と導入するメリットについてわかりやすく解説いたします。Alipayの導入を検討している事業者さまは、ぜひ参考にしてください。

目次

Alipay(アリペイ)はアリババグループが提供するスマホ決済サービス

Alipay(アリペイ)は、中国の大手IT企業アリババグループが提供するQRコード決済サービスです。中国語では「支付宝(ジーフーバオ)」という名称で記され、中国国内で10億人を超えるユーザーが利用しています。

日本の事業者さまが決済手段としてAlipayを利用する方法のひとつは、Alipayを含む、主に東南アジアの各国の決済サービスにも対応できる「Alipay+」を導入することです。
Alipay+は日本国内で導入が進んでおり、加盟店は2024年3月時点で200万店を突破しています。

<Alipay+で対応できる主な各国の決済サービス>
• Alipay(中国)
• AlipayHK(香港)
• GCash(フィリピン)
• HelloMoney(フィリピン)
• TrueMoney(タイ)
• Touch 'n Go Eウォレット(マレーシア)
• MyPB by Public Bank(マレーシア)
• Kakao Pay(韓国)
• Toss Pay(韓国)
• NAVER Pay(韓国)
• MPay(マカオ)
• OCBC Digital(シンガポール)
• Changi Pay(シンガポール)
• EZ-link(シンガポール)
• Hipay(モンゴル)
• Tinaba(イタリア)

なお、Alipayでは、中国の通貨「人民元」が支払いに使用されますが、日本の事業者さまには「日本円」で入金が行われます。
中国人をはじめとしたアジアのインバウンドのニーズに応えるために、Alipay+の導入は有効な手段といえるでしょう。

Alipay(アリペイ)の決済方法

Alipay(アリペイ)の決済方法は、「オフライン決済」「オンライン決済」の2つです。それぞれ詳しく解説します。

オフライン決済

Alipay(アリペイ)のオフライン決済は、店頭でAlipay決済を行う際の方法です。オフライン決済には、「店舗提示型」と「消費者提示型」の2種類があります。

店舗提示型は、店舗側がQRコードを提示し、お客さまがそれを読み取り、金額を入力して決済を行う方法です。店舗側のQRコードの提示方法は、タブレットを使った表示のほか、ステッカー、POPなどで問題ありません。専用端末を用意する必要がなく、導入しやすい方法といえます。

一方の消費者提示型は、お客さまがスマートフォンでQRコードを提示し、店舗側が専用端末で読み取る決済方法です。店舗側が消費者提示型を利用するには、POSレジに加え、Alipay加盟店用の専用端末を用意するか、タブレットなどにAlipayのアプリをダウンロードする必要があります。

オンライン決済

ECサイトなどでは、Alipay(アリペイ)決済を用いてオンライン決済をすることが可能です。オンライン決済もオフライン決済と同様、決済方法は2種類あります。

ひとつは、タブレットやスマートフォンにダウンロードしたAlipayのアプリを使用する方法です。この方法では、ECサイトの決済ページに表示されたQRコードを、アプリで読み取って決済を行います。
もうひとつは、ECサイトの決済ページからAlipayにログインし、パスワードを入力して決済する方法です。この方法ではAlipayにログインする際に、IDとログインパスワードが必要になります。

Alipay(アリペイ)が日本で広がっている理由

前述のとおり、Alipay+の加盟店は日本国内で200万店を突破しており、増加傾向にあります。また、Alipay(アリペイ)の決済額は、Alipay+全体で高い割合を占めています。
こうした動きの背景にあるのは、訪日中国人の増加や、中国との越境ECの拡大などです。

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、訪日中国人の数はコロナ禍の影響を受けた2020年、2021年は前年比で減少しているものの、2022年以後は年々増加しています。
中国との越境ECの市場規模も増加傾向にあります。経済産業省の発表によると、2022年に中国のお客さまが日本のEC事業者さまから購入した額は2兆2,569億円に上り、前年比で5.6%増加しました。

このように、日本の店舗やECサイトにおいて、中国人の消費は増えています。中国人の多くが決済手段として利用しているAlipayが日本で広がっているのは、自然な流れといえるかもしれません。

出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計
出典:経済産業省商務情報政策局情報経済課「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書」(2023年8月)

Alipay(アリペイ)を導入するメリット

事業者さま、EC事業者さまがAlipay(アリペイ)を導入すると、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。主なメリットは以下のとおりです。

インバウンド需要の獲得を期待できる

Alipay(アリペイ)を導入すると、中国を中心としたインバウンドの需要を獲得することができます。

中国では、キャッシュレス決済が浸透しています。一般社団法人キャッシュレス推進協議会の発表では、中国のキャッシュレス決済比率は2021年時点で83.8%となっており、32.5%の日本に比べてキャッシュレス決済が広く浸透していることがわかります。
Alipayは、多くの中国人が利用している決済手段です。訪日外国人の数は増加傾向にあるため、Alipayに対応している日本の店舗は、新規顧客の獲得や客単価の向上を期待できるでしょう。

また、Alipayによる決済に対応できるAlipay+は、Alipay以外のさまざまな国のキャッシュレス決済に対応可能です。Alipay+を導入すれば、訪日中国人に限らず、多くの国の訪日客のニーズに応えることができます。

出典:一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ2023」(2023年8月)

入金処理がスムーズになる

Alipay(アリペイ)を導入すると、入金処理がスムーズになります。AlipayはQRコード決済であるため、店舗でAlipayによる決済を行った場合、現金のやりとりは発生しません。現金のやりとりがなければ、レジにおける会計ミスの心配は不要です。
ECサイトにおいてもAlipayを利用すれば、国際送金をしてもらうといった手間をかけることなく決済が完了します。決済の過程でのトラブルの心配がなく、スピーディーかつ安全であるということは、お客さまにとってもメリットです。

また、販売履歴はデータとして保存可能であるため、集計や分析がやりやすいというメリットもあります。インバウンドの需要の動きや、どの商品が人気かといったことも把握できるようになり、店舗やECサイトの売上向上にもつなげやすくなるでしょう。

越境ECの需要を取り込める

越境ECの需要を取り込めることも、Alipay(アリペイ)を導入する大きなメリットです。
越境ECにおいて、中国のお客さまによる日本のECサイトの利用は拡大しています。日本のEC事業者さまは、中国人の多くが利用しているAlipayに対応できるようにすれば、増加傾向にある需要をうまく取り込めるかもしれません。

円建てで入金される

円建てで入金されることも、Alipay(アリペイ)を導入するメリットといえます。
Alipayを導入すると、日本国内の店舗、および日本のECサイトの商品の販売価格は、Alipay側で人民元に換算されます。Alipayで決済を行うと、お客さまは人民元で支払うことになりますが、Alipayの加盟店さまへの入金は日本円で行われます。そのため、加盟店さまにとっては為替変動リスクの心配はありません。

Alipay(アリペイ)の導入には、SBペイメントサービスがおすすめ

これからAlipay(アリペイ)を導入したいと考えている事業者さまには、SBペイメントサービスの利用がおすすめです。SBペイメントサービスでは、Alipayを含む、主に東南アジアの国々で利用されているキャッシュレス決済サービスに対応できるAlipay+を提供しています。

Alipay+を導入していただくと、システム接続、煩雑な海外送金などを、事業者さまに代わって、すべてSBペイメントサービスが対応いたします。また、AlipayHK(香港)、GCash(フィリピン)、Touch 'n Go(マレーシア)、TrueMoney(タイ)をご利用のお客さまに対し、マーケティングプラットフォームを通じてキャンペーンを実施することも可能です。Alipay+を利用すれば、海外のお客さまに日本円のまま販売することができ、為替の変動リスクの心配はいりません。

ご利用料金や手数料は、詳細をお伺いしたうえでお見積りいたします。Alipay+の導入をご検討の際には、SBペイメントサービスにご相談ください。

よくあるご質問

Q.
Alipay(アリペイ)の決済方法は?
A.
Alipay(アリペイ)の決済方法には、「オフライン決済」と「オンライン決済」があります。
店頭でAlipay決済を行う際は、オフライン決済となります。オフライン決済の方法は、店舗側がQRコードを提示し、お客さまがそれを読み取る「店舗提示型」と、お客さまがスマートフォンでQRコードを提示して店舗側が専用端末で読み取る「消費者提示型」の2つです。
オンライン決済は、ECサイトでAlipay決済を行う際の方法です。Alipayのアプリを使って決済ページのQRコードを読み取る方法と、決済ページからAlipayにログインして決済する方法の2通りがあります。
Q.
Alipay(アリペイ)を導入するメリットは?
A.
Alipay(アリペイ)を導入すると、中国を中心としたAlipayユーザーの需要獲得を期待できます。近年、訪日中国人の数は増加傾向にあり、中国人消費者の日本のECサイト利用額も増加中です。多くの中国人が利用しているAlipay決済に対応できるようにしておけば、新規顧客の獲得や客単価の向上を期待できるでしょう。
また、Alipayはキャッシュレス決済であるため、入金処理がスムーズです。支払いは人民元ですが、事業者さまへの入金は円建てで行われるため、為替リスクの心配もありません。

その他のご不明点はFAQ よくあるご質問をご確認ください。

※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

監修者情報

SBペイメントサービス編集部

SBペイメントサービスはソフトバンクグループの一員として決済事業を担い、2004年に設立以降、幅広い業界の事業者に決済システムの導入を行っている。
当社のコラムでは、決済分野だけでなく、ECサイト運営やビジネスに役立つ情報を継続的に事業者に発信している。

ビジネスにあった
オンライン決済を一括導入

40種類以上の
決済ブランドに対応!

関連サービスのご紹介

  • オンライン決済サービス

    あらゆるビジネスやデバイスに対応し、
    安心でスムーズなオンライン決済体験を提供

    サービス情報を見る
  • 店舗向け決済サービス

    幅広い決済方法に対応し、店舗運営の
    スマート化へ貢献

    サービス情報を見る
  • 連携可能な
    ECカートパッケージ

    20種類以上のECカートに対応し、
    開発負担少なく決済導入が可能

    連携可能なシステムを見る

SBペイメントサービス
について


TOP