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ネットショップの仕入れ方法と成功のポイントを解説

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ネットショップをオープンするときに多くの事業者さまが考えるのが、「商品の仕入れをどうするか」ではないでしょうか。何を売るのかを決めることも大切ですが、その商品を確実に調達する術を確保することも必要です。
今回は、ネットショップに商品を仕入れる方法と、仕入れを成功させるコツを解説いたします。

目次

商品の仕入れとは?

商品の仕入れとは、販売するための商品をメーカーや卸売業者などから購入することを指します。まずは、ネットショップにおける仕入れについて解説いたします。

自社商品を売るだけがネットショップではない

自社で商品を製造しているメーカーや、農作物などを育てている生産者などは、それらの商品をネットショップで販売することができます。
メーカーや生産者以外がネットショップを運営する場合は、商品の仕入れが必要になります。商品を仕入れて販売する方法は、ネットショップにおける一般的なビジネスモデルのひとつです。

ネットショップならではの仕入れ方法

ネットショップは、実店舗のようにお客さまに商品をその場で手渡す必要がありません。そのため、ネットショップならではの方法で商品を仕入れることが可能です。
具体的には、オフィスとは別の場所に倉庫や配送センターを構えて仕入れた商品を管理したり、在庫を持たずに商品を販売したりといった方法が挙げられます。また、仕入れサイトを利用すれば、直接メーカーや卸売業者に出向かず、仕入れと販売をオンラインのみで行うことも可能です。

ネットショップに商品を仕入れる7つの方法

続いては、ネットショップに商品を仕入れる代表的な方法を7つご紹介いたします。さまざまな仕入れ方法を検討し、自社のネットショップに合ったものを選びましょう。

1 仕入れサイトを利用する

仕入れサイトとは、ネットショップや小売店の事業者さまが、卸売業者やメーカーから商品を仕入れることができるWebサイトです。さまざまなジャンルの商品を仕入れられるモール型の仕入れサイトもあれば、アパレルやPC、家電といった特定のジャンルの商品を扱う仕入れサイトもあります。

仕入れサイトのほとんどは会員制で、登録は有料と無料のものがあります。また、法人のみ登録できる仕入れサイト、個人でも登録可能な仕入れサイトなど、利用条件はさまざまです。
なお、仕入れサイトは気軽に利用できるため、競合が多くなります。価格や販売方法などを工夫し、競合との差別化を図りましょう。

2 メーカーや生産者から仕入れる

販売したい商品が具体的に決まっている場合は、メーカーや生産者に直接交渉して取引する方法もあります。メーカーや生産者の連絡先がわかる場合は、新規で取引ができないか問い合わせてみましょう。ただし、メーカーや生産者も販売店を選ぶので、必ず商品を仕入れられるとは限りません。直接小売への販売は行わず、卸売業者や販売代理店を通すことになっている場合もあります。

メーカーや生産者から仕入れる場合、仕入れる商品の数や価格、納期など、地道な交渉が必要です。しかし、ほかのネットショップが販売していない商品を仕入れることができれば、ライバルが少ないビジネスに挑戦できます。

3 海外から仕入れる

海外から商品を仕入れて販売することも可能です。オンラインで仕入れる方法や、直接現地に行って買い付ける方法、輸入品の展示会や見本市に参加して仕入れる方法があります。

日本の仕入れサイトに似たWebサイトも多く存在しています。日本語に対応した仕入れサイトなら、言語がわからなくても商品を仕入れることが可能です。ただし、送料の負担が必要で、到着までの時間もかかる点を考慮しましょう。

4 卸売業者から仕入れる

卸売業者とは、メーカーや生産者などから商品を一定数量仕入れて、小売店に販売する卸売り専門の業者です。問屋や卸、卸問屋とも呼ばれます。通常、卸売業者と取引をするには、契約や会員登録が必要です。

卸売業者と取引できれば、一般消費者として購入するよりも安い価格で商品をまとめて仕入れることができます。特定分野の商品を扱っている専門的な卸売業者も少なくありません。

5 展示会や見本市、イベントなどに参加して仕入れる

展示会や見本市は、メーカーや生産者が卸売業者や小売店を対象に新商品などを展示して、商品の説明や商談などを行う場です。一度に多くの商品を見て商談もできるので、多くの商品を実際に見比べたり、メーカーや生産者、卸売業者、同業者とのネットワークを作ったりすることができます。

6 ドロップシッピングを利用する

ドロップシッピングは、在庫を持たずにネットショップに商品を掲載し、商品が売れたらメーカーや卸売業者から購入者へ商品を直接配送する販売方法です。事業者さまは、実際に商品を仕入れる必要がありません。厳密には仕入れではなく、ネットショップならではのビジネスモデルといえます。

ドロップシッピングを行うには、ドロップシッピングサービスを提供しているDSP(ドロップシッピング・サービス・プロバイダ)に登録するか、ドロップシッピングサービスを行っているWebサイトを利用するのが一般的です。
ドロップシッピングを行えば、過剰在庫のリスクがなく、配送も一任することができます。一方で、同じ商品をドロップシッピングで販売する競合との差別化が難しい点や、売れる商品を見極めるスキルが求められる点には注意が必要です。

7 OEMを行う

OEM(Original Equipment Manufacturing)とは、OEMメーカーに自社オリジナル商品の製造を委託する方法です。商品企画は、OEMメーカー側が行う場合と自社で行う場合があります。

自社オリジナル商品の製造をすべて自社で手掛けるとなると、商品の開発や製造に膨大なコストと時間を要します。すでに製造ノウハウや製造ラインを保有しているOEMメーカーに製造を委託すれば、低コストで自社オリジナル商品を製造・販売することが可能です。
また、OEMを行えば、開発や製造に自社のリソースを割く必要がなくなるため、商品企画や販売に集中することができます。

OEMについては、以下の記事で詳しく説明しております。

OEMとは?メリットやデメリット、ODMとの違いを解説

ネットショップの商品仕入れを成功させるコツ

ネットショップは、さまざまな方法で商品を仕入れることができます。ネットショップの仕入れを成功させるためには、以下のようなコツを押さえておきましょう。

市場調査をする

ネットショップの仕入れを成功させるコツのひとつは、市場調査を行うことです。市場調査を本格的に行う場合は、調査会社に調査を依頼します。コストをかけずに市場調査を行いたい場合は、経済産業省やシンクタンクなどが無料で公開している資料を活用するのも有効です。自社で扱いたい商品カテゴリや、ターゲットとしている層の動向がわかるものを探してみましょう。

トレンドを知る

トレンドの商品や販売方法を知っておくことも、ネットショップの仕入れを成功させるコツです。トレンドは常に変化するため、最新の情報を把握しておきましょう。検索サイトが公表しているキーワードの検索数の推移や、検索数が多いキーワードのランキング、SNSのキーワードランキングなどが参考になります。

ネットショップのコンセプトを決める

仕入れる商品の方向性を固めるには、ネットショップのコンセプトを決めておくことが大切です。ネットショップのコンセプトとは、消費者に伝えたいメッセージや世界観のことを指します。コンセプトを明確に打ち出しているネットショップであれば、消費者は自身の価値観を重ね合わせて共感を覚えたり、世界観に刺激を受けてファンになってくれたりするでしょう。ネットショップのコンセプトは、ネットショップ運営の成否を分けるポイントといっても過言ではありません。

ネットショップのコンセプトは、どのような商品を仕入れていくかを検討する際の判断軸としても機能します。コンセプトを端的なキャッチフレーズに集約し、明確に打ち出していきましょう。

差別化を図る

ネットショップの仕入れを成功させるためには、ほかのネットショップとの差別化が欠かせません。「ほかのネットショップにはない商品を仕入れる」「価格で差をつける」「商品の魅力の伝え方を工夫する」といった方法で差別化を図りましょう。

在庫管理を工夫する

在庫管理を工夫することも、ネットショップの仕入れを成功させるコツのひとつです。商品を買いたい人がいるのに在庫がなければ、機会損失となります。また、売れ残った在庫が多ければ、仕入れにかかった費用が回収できないうえに、倉庫代や処分費用が必要です。
売上や商品数が少ない場合は、在庫管理表で在庫を管理し、仕入れる量を調整します。ネットショップの規模が大きくなれば、在庫管理システムを導入してもいいでしょう。ドロップシッピングの場合は、このような在庫管理の工夫が不要になります。

ネットショップの仕入れ先を選ぶコツ

ネットショップの運営を成功させるうえで、仕入れ先の選定は非常に重要なポイントといえます。自社のネットショップに合った仕入れ先を選ぶコツを確認しておきましょう。

ネットショップのコンセプトに合った商品を取り扱っている

ネットショップのコンセプトに合った商品が豊富かどうか、取り扱っている商品を必ず確認してください。一般的に人気のある商品を多数取り扱っていたり、仕入値を抑えられる商品を数多く取り扱っていたりするように見えたとしても、自社のコンセプトに合わないようなら仕入れ先として選ぶべきではありません。

コンセプトに合わない商品が並んでいると、ネットショップとして打ち出したい価値観や世界観が揺らいでしまいます。仕入れ先を選ぶ際にはネットショップのコンセプトに立ち返り、自社が打ち出したいコンセプトと合致しているかを確認することが大切です。

リピートしやすい商品を取り扱っている

リピートしてもらえる可能性の高い商品を取り扱っているかどうかも、仕入れ先を選定する際の重要なポイントといえます。安定的な売上を確保するには、新規顧客を獲得するだけでなく、既存顧客にリピート購入を促すことが重要だからです。

定期的に補充や交換が必要な商品や、色違いのアイテムを購入したくなる商品など、リピートしやすい商品を取り扱っているか見極めましょう。1回限りの購入で事足りてしまう商品が中心になっていないか、注意深くチェックしておくことをおすすめします。

ネットショップに商品を仕入れる際の注意点

続いては、ネットショップに商品を仕入れる際に、注意しておきたい点を解説します。ネットショップのコンセプトに合い、リピートしやすい商品が見つかったら、必ず以下の点について確認してください。

利益が出せるかを確認する

ネットショップに商品を仕入れる際は、商品を販売した場合、具体的にどれだけの利益を確保できるかシミュレーションしておくことが大切です。利益が出せるか確認する際には、仕入値のほか、手数料や送料も加味して正確な金額を算出します。たとえ商品が順調に売れたとしても、1点あたりの利益が少なければ事業を継続させていくのが難しくなってしまう恐れがあります。
利益を出すためには、安く仕入れて高く売るのが理想です。より安い仕入れ先を探す、大量に仕入れて商品1個あたりの仕入値を下げるといった方法も検討してみましょう。

ネットショップでの販売が禁止されていないか確認する

ネットショップでの販売が法律で禁止されているものを、誤って仕入れないよう注意してください。例えば、ワシントン条約で日本への持ち込みが規制されているものは、革製品やアクセサリーであっても仕入れの対象から除外する必要があります。そのほか、関税法・植物防疫法・家畜伝染病予防法・薬機法といった法令を遵守し、国内での販売が認められていない物品を取り扱うことのないようにしてください。

なお、中古品の販売は古物商許可、食料品の販売には営業許可、酒類の場合は通信販売酒類小売業免許といったように、法律で販売に許可が必要な物品や販売時の条件が規制されている物品もあります。判断に迷った場合は法律家に相談するなどして、ルールを守ってネットショップを運営しましょう。

最小ロット数を確認する

仕入れ先や商品によっては、最小ロット数が定められている場合があります。初めて仕入れる商品の場合、どの程度売れるか見通しが立たないかもしれません。最小ロット数が過大な商品を仕入れてしまうと、在庫を抱える恐れがあるため注意が必要です。

同じ商品でも、仕入れ先によって最小ロット数の設定が異なるケースも少なくありません。最小ロット数を確認したうえで、より少ないロット数から対応可能な仕入れ先がないか探してみましょう。

ネットショップの開業については、以下の記事で詳しく説明しております。

ネットショップ開業に必要な知識とは?開業の流れや法律などを解説

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ネットショップの運営には、商品の確保が重要です。商品を仕入れて販売する場合は、今回ご紹介した方法を試してみてください。
また、ネットショップの運営には、決済システムの導入が欠かせません。決済代行会社を利用すれば、クレジットカード会社やオンライン決済会社とのやりとりにかかる手間を削減することができます。

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